雑司が谷のソレカラ

定休日:毎週月曜,及び1・第3火曜日 営業時間:火曜日~金曜日は11:00~18:00  土日は12:00~18:00まで  Twitter(@sorekara_cafe)

「Energyー内なる豊かさ・展」北村環さんと稲葉怜さんのコラボレーションです。

9月1日から20日まで「豊かさ(物質的ではなく精神的な)とは何か」をテーマとした

「Energy-内なる豊かさ・展」を開催します。

今回の作家さんをご紹介すると

◆稲葉怜さん REI INABA

 「着物の糸」で描く「繊維画」は怜さん独自の手法。唯一無二の画家さんです。

 油彩、モノタイプ、アブストラクト、ミクストメディア、企業コラボの壁画、

 ライブペイントなど幅広く活動を続けています。

f:id:SOreKaRa:20200831220051j:plain

f:id:SOreKaRa:20200831220634j:plain

 

◆北村環さん cdd【color dot decoration】

 建築デザイン会社に勤めた後、フリーのイラストレーターとして活動を開始。

 現在は画家として作品を制作し、都内の商業空間やギャラリーを中心に作品発表をして

 います。立体感やテクスチャーにこだわったオンリーワンな作品です。

f:id:SOreKaRa:20200831221648j:plain

f:id:SOreKaRa:20200831221708j:plain

 

存在感たっぷりの小さな作品やポストカードなども展示しています。

素材、テクスチャーにこだわった作品たちは写真ではうまくお伝えできません。

ぜひ肉眼でご覧になってくださいませ。

f:id:SOreKaRa:20200831222719j:plain

 

 

f:id:SOreKaRa:20200831222827j:plain f:id:SOreKaRa:20200831223122j:plain

 

◆ 尚、「ENERGY-内なる豊かさ・展」は4会場同時開催です。

会場と作家さんは以下の通りです。

【日時】
2020年9月1日(火)- 9月15日(火)
【場所】
◯BAR雨 (新宿) MIZUNA×稲葉怜
 東京都新宿区歌舞伎町2-23-7 永谷歌舞伎町プチプラザ 1F  営業時間 19:00〜2:00
◯jicon 稲葉怜
 東京都世田谷区奥沢5-38-8 マックステラス自由が丘BF1 営業時間 18:00〜22:00
◯Kaisu 稲葉怜
 東京都港区赤坂6丁目13-5 営業時間 11:00〜18:00

 【日時】

2020年9月1日(火)-9月20日(日)
◯カフェ・ソレカラ 北村環×稲葉怜
 東京都豊島区雑司が谷3-16-2 
営業時間 火曜日~金曜日:11:00~18:00 土曜日~日曜日:12:00~18:00
 
皆様お時間ございましたら是非!

 

 

“本のマッチ箱” 遠山詩子さんの作品を展示しています。

3月18日からイラストレーター遠山詩子さんの作品を展示しています。

ミステリー小説などに出てくるお店のマッチ箱を作っています。

f:id:SOreKaRa:20200329160327j:plain

今回はこの作品に登場するお店のマッチ箱を展示しています。

ミステリー好きな方にはすぐにわかるのかも知れませんね。「あの店か!」という感じで。

 

f:id:SOreKaRa:20200329160718j:plain

マッチ箱は200円で販売しています。とても人気でだいぶ少なくなってしまいました。

 

f:id:SOreKaRa:20200329160913j:plain

こちらは蔵書票(EXLIBRIS)。2枚セットで300円で販売しています。

ところで、蔵書票ってご存じでしたか?私は知りませんでした。

で、調べてみたのですが、

 

“蔵書票は、本の見返し部分に貼って、その本の持ち主を明らかにするための小紙片。より国際的にはエクスリブリス(Exlibris、「だれそれの蔵書から」という意味のラテン語)と呼ばれる。英語ではbookplate。

図と一緒にExlibrisという言葉と蔵書の持ち主(票主)の名前が画面に入れられることが多い。古くは紋章肖像画に個人のモットーを書き入れた図案が好まれたが、票主の職業や故郷を示す絵柄、本や書斎に関する絵柄など多様な図案が用いられている。版種も、銅版画、木版画、リノカット、石版画、孔版など様々である。著名な芸術家の手によるものもあり、美術品として収集の対象にもなっている。”

出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

 

なるほど、そういえば何か紙が貼ってあるのを見たことがありますよね。あれが、蔵書票なのですね。

 

さて、お店の左右の壁にはマッチ箱の原画を展示しています。今回は猫の作品が多いので猫好きサンにはうれしいかも知れません。

f:id:SOreKaRa:20200329162021j:plain

こちらはアメリカの作家レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説「さらば愛しき人よ」から。私立探偵フィリップ・マーロウはセントラル街で大男マロイにいきなりバーに連れ込まれる。店の名前は「FLORIAN'S」。

 

f:id:SOreKaRa:20200329162954j:plain

こちらは高橋源一郎「ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ」から。

 

遠山さんの作品は4月中旬まで展示しています。

 

 

 

「漱石小景」海野まり子さんの切り絵を展示しています。

         

f:id:SOreKaRa:20200304223256j:plain

お知らせが遅くなりましたが、2月18日より海野まり子さんの切り絵展を開催しています。タイトルは「漱石小景」。当店の店名にちなんでのタイトルです。

              

        f:id:SOreKaRa:20200304215459j:plain

 

店に入って右側の壁中央には明るく灯る鬼子母神をイメージした作品「吉祥果」を展示しています。今回のカバーガール的な存在でしょうか。子供に読み聞かせをしている美しい母親。そして着物には鬼子母神のマークであるざくろの模様が施されています。 

 

f:id:SOreKaRa:20200304220612j:plain

そしてこちらが漱石の小説にちなんだ作品。

左から「夢十夜・第一夜」「虞美人草」「夢十夜・第七夜」「執筆中(吾輩は猫である)」灯りにぼぉーっと映し出される影絵は飽きずに何時間でも見ていられそうです。

f:id:SOreKaRa:20200219161858j:plain

「月職人1 月職人2」

 

       f:id:SOreKaRa:20200305151312j:plain

       「春の宵」

 

 

f:id:SOreKaRa:20200305144913j:plain

そして左側の壁には「落語でかるた・切り絵だよ」の原画を展示しています。

先ほどまでの夢の中にいるような、やさしいふんわりとした作品とは全く趣が変わって、何とも粋な感じがしますね。尚、こちらは原画のため非売となっています。

 

いずれも深いこだわりを感じる作品たちです。

 

海野さんが切り絵を作るようになったのは、子供のころ「暮らしの手帖」を愛読したからかもしれないとのことでした。

<作品紹介>

絵本「不思議な三人兄弟」1998年 リブロポート 文:さいとう陽子

絵本「カゲノ・クラヤーミ氏の月光手品」1997年 トムズボックス 

絵本「あるひ天の川で」1998年 トムズボックス

「落語でカルタ 切り絵だよ」2014年初版 2019年新装版 製造:㈱奥野かるた店

 

海野まり子さんの切り絵展は3月15日までです。お時間ございましたら是非!

 

尚、2020年4月24日(日)~29日(水・祝)gallery shell 102 にて海野まり子個展が開催されます。こちらも楽しみですね。

 

  f:id:SOreKaRa:20200305153535j:plainf:id:SOreKaRa:20200305153640j:plain

 

 

 

 

 



 

 

 


 

 

~あしおと~木村正巳さんの作品を展示中です。

誰かただしく門前をけて行く足音がした時、代助の頭の中には、大きな俎下駄から、ぶら下っていた。けれども、その俎下駄は、足音の遠退くに従って、すうと頭から抜け出して消えてしまった。そうして眼が覚めた。 

 <夏目漱石・「それから」より>

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夏目漱石「それから」はこうして始まります。

当店の名前はこの漱石の作品からいただいたのですが、今回の木村さんの個展タイトル「あしおと」はこの作品の書き出し部にある「足音」から来ています。

そしてこちらが新しく描かれた作品「あしおと」。f:id:SOreKaRa:20200118223941j:plain


作品はキャンバスにアクリルで描かれています。

店の入り口左手にある「Garden」

f:id:SOreKaRa:20200118223433j:plain

店の一番奥に展示されているのは「饒舌な季節」。

f:id:SOreKaRa:20200118223517j:plain

実は、当店では抽象画は初めてとなりますが、足を止めじっと絵を見つめているお客様も多く、「何を感じる?」などと質問をされたりもします。

皆さんは彼の絵からどんな「あしおと」を聞くのでしょうか?

 

木村正巳さんの作品は2月16日まで展示しています。お時間ございましたら、是非!

尚、作品の売り上げは2019年台風19号被害者義援金として寄付されます。

「総天然色・昭和の灯Ⅱ」イラストレーター   上月伸仁さんの作品を展示しています。

11月26日から「総天然色・昭和の灯Ⅱ」と題してイラストレーター上月伸仁さんの作品を展示しています。昭和の懐かしい街や文化そして人など、昭和レトロを描いています。年の暮れ、ほっと心が和む作品展です。

上月伸仁さんについて

■画家になるきっかけ

上月さんが幼少の頃(1960年代)、新橋駅前広場の街角で、写真と見まごうような肖像画を鉛筆で描きだす老画家の画力に惹かれ、絵描きになろうと幼心に決心したそうです。

■来歴

・JIA 最優秀映像イラスト賞 2018 を受賞
・2018 新宿ギャラリー・オーガードみるっく” にて「総天然色・昭和の灯 東京 」作品展

・JIA 最優秀広告イラストレーター賞 2017 を受賞  
・JIA Illustrationn Award 2017 優秀賞受賞
・2017アジア・アート年鑑プロジェクト展覧会・台湾「桃園挿画大展」へ出展
・"2017 ASIA ILLUSTRATIONS COLLECTIONS" アジアの250人に選出
・JIA Illustrationn Award 2015 入選
・日本イラストレーター協会 協会展 2014~2016年 出展

・2014インターナショナル・イラストレーション・コンペティション入選

■主な書籍 

・2019年・「学研の図鑑 キン肉マン『超人』」
2019・2020年・100 ILLUSTRATORS most attractive in the world Vol.1 Vol.2
  「世界を魅了した新進気鋭の百人のイラストレーター」 
・2015~2018年 日本イラストレーター協会年鑑
・2017・2020年・​ASIA Illustrations Collections (アジア・イラストレーター年鑑)
​・2008年・うさぎのおだんご(絵本) 文芸社 文:渡辺 雅司 絵:上月 伸仁
・2003年 図鑑「水と生命の惑星・地球」地球科学技術総合推進機構

https://nobuhiton.wixsite.com/exmoon  上月伸仁さんのHPより抜粋>

f:id:SOreKaRa:20191202122547p:plain

f:id:SOreKaRa:20191202122621p:plain

世界中の素晴らしい作品を集めたこの「世界を魅了した新進気鋭の百人のイラストレーター」に見開きで上月さんの作品が紹介されています。

ソレカラで展示している作品は…

・灯華の銀座1960 ・憧憬の灯・夕闇芝公園 ・茜色の街新宿 ・角筈暮色1965
数寄屋橋1963  ・静かの日比谷濠1964  ・夕暮れ銀座1965
・東京の灯1964  ・東京宵時雨1963    ・夕闇芝公園 

                          以上、ジクレー作品10点

 

上月さんの作品には細部にわたって懐かしい昭和が描かれています。その昭和の時代、東京にはいくつもの都電(路面電車)が走っていました。そして展示中の作品にも都電が多く登場しています。今ではわずかに荒川線(東京さくらトラム)だけが残っていますが、ソレカラがある雑司ヶ谷はこの都電が走っている街です。

f:id:SOreKaRa:20191202140255p:plain

 

f:id:SOreKaRa:20191202140413j:plain 

f:id:SOreKaRa:20191202140436j:plain

              <上月伸仁さんのHP、ポートフォリオから

 

 

彼の作品はパソコンの画面や写真からも見ることができますが、発色、質感、グラデーションの豊かさなどは実物からのみ伝わります。

 

店の前を通る人たちもふと足を止めて店内の作品を覗いていきます。冷たい北風が吹くこの頃、昭和の灯りにしばし癒されてみませんか?

上月さんの作品は来年1月12日まで展示しています。

 

 

井上達夫さんの個展「tsunagariⅡ」を開催中です。

ご紹介が遅くなってしまいましたが、当店では2回目となる井上達夫さんの個展

「tsunagariⅡ」を開催しています。

今回は聖書に因んだ30号の油彩3点とルーマニアを旅された時の牧歌的な風景や街並みを描いた水彩を展示しています。

今回なぜ、聖書に因んだ絵画を展示しているのかというと、「一説には救い主イエスの誕生はクリスマスが祝われる12月ではなく9月から10月にかけての時期であったともいわれている」ためです。

 

店の入り口を入ってすぐの左側に高く展示しているのは、作家三浦綾子さんの「ひつじが丘」の主人公が十字架上のイエスを仰ぎ見るシーンを描いた作品です。高い位置にあるこの作品を見るとき、この小説の主人公のようにイエスを仰ぎ見ることとなり、とても感動的です。

       f:id:SOreKaRa:20191104111013j:plain

店内に入って右側の壁に展示しているのは「洗礼者ヨハネ」の母エリザベツとイエスを身ごもる母マリアを描いた作品と救い主イエスを身ごもるマリアと窓から見える生まれたばかりの「洗礼者ヨハネ」を抱く母エリザベツと父であるザカリアを描いた作品。

f:id:SOreKaRa:20191104113404j:plain

f:id:SOreKaRa:20191104113529j:plain

そして店内左側の壁にはルーマニアに旅行された時の水彩画を展示しています。

f:id:SOreKaRa:20191104113747j:plain

 

個展開催期間は11月24日(日)までです。お時間ございましたら、是非。

 

「モノクロの追憶、ライカM5」ドイツ文学者・森川元之氏の写真展を開催します。

9月24日(火)からは「モノクロの追憶、ライカM5」と題しましてドイツ文学者・森川元之氏の写真展を開催します。

そこで少し森川元之氏についてご紹介したいと思います。

 

森川元之さんは…

秋田市出身。  早稲田大学大学院修士課程を卒業(ドイツ文学専攻)し、ドイツ語・文学担当教員と して昭和大学に勤務。2012年に定年退職しました。また1978年から1981年にかけてドイツにも留学しています。

当時ミノルタとライカ社が提携して製作した小型カメラ・ライツミノルタを使用したことがきっかけでライカファンとなり、後にM5を入手、趣味として写真を撮り続け今日に至っています。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<以下森川元之氏の文章より抜粋>

●ライカM5とは

ドイツ製のレンジファインダーカメラ・ライカM5を常用カメラとして購入したのは、1980年代の初め頃でした。70年代に2~3万台しか製造されなかった製品です。ライカのM型シリーズといえば、両端を半円形でまとめた、小判型のデザインが特徴で、これは今日のデジタル化されたモデルにも受け継がれています。M5だけは例外的に両端が直線で裁断され、異形のデザインとなりました。当時変化を嫌う好事家の一部から弁当箱と揶揄されたそうです。露出計を搭載した最初のモデルでしたから若干重くもなりました。

 しかし、使ってみると、手によくなじみ、伝統的な二重像合致式のピント合わせはもちろん、指針による露出の確認が容易で、適度な重さのおかげでカメラのブレが抑えられ、安心感があります。シンプルで、頑丈で、めったに故障せず、使い込んでも飽きがこない。

 優れたレンズ群も含めたライカを支えていたのは、百年以上も前に最適な機能とデザインを探り当てた先人(小型カメラ開発の祖・バルナック)に対する敬意と改良の努力を継続してきた積分的な時の経過だったのでしょう。

 

●アナログ写真を撮り続ける理由

 現在カメラの世界はすっかりデジタル化され、アナログ写真は片隅の存在と化した感があります。私自身もデジタルカメラの利便性を頭から否定するつもりではない。カメラも工業製品である以上は、解像力の向上や暗闇の克服などを目指して、技術的な努力は際限なく続けられるでしょう。シャッターを押せば、だれでもそこそこきれいな写真が撮れる時代です。ただ、パソコンもデジカメも最低限の機能しか使えない老骨は、少し待てと言いたくなることもある。今日のハイスペックな機器には、写真家、田中長徳氏の比喩表現を借りれば、「絶世の美人を呼び出し、その上に厚化粧をさせる」サービスまである。そこまでやるか、という息苦しさを感じるのは私だけではないでしょう。

 

●森川氏がモノクロフィルムを選んだ理由は

モノクロフィルムを選んだのは、素朴だけれどもコクのある光とモチーフの深みのある存在感とに惹かれていたためで、ライカのレンズがこの作業に最適でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回展示されている作品は、森川氏の奥様の実家のあるアルザスを中心に、ヨローッパで休暇を過ごした際の写真です。主にライカM5にズミクロン50ミリのレンズをつけて撮影したそうです。

現在は出番も少なくなりましたが、ライカM5は就職してから定年退職するまで、そして今も手元にあり、まさに彼の人生の同伴者となっています。

■夏のアルザスザルツブルグ、スイス・レッチェンタール、パリ・セーヌ河畔…

文学者ならではのコクのある素敵なキャプションとともに是非ご覧ください!

f:id:SOreKaRa:20190924011727j:plain

f:id:SOreKaRa:20190924011753j:plain

f:id:SOreKaRa:20190924011822j:plain